目次
セルフメディケーション
世界保健機関(WHO)の定義:
・自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることです。
(市販の医薬品(OTC医薬品)などを活用し病気の予防や体調管理を行い、自分の健康を自分で守ること)
セルフメディケーションを行うには何をしたらいいのか?
- 適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠・休息を心がけ、体調管理(体温・体重・血圧等の測定、健康診断受診等)を継続するなど、日頃から健康を意識することです。
⇒健康の維持、生活習慣病等の予防や改善・重症化予防、ひいては健康寿命の延伸を目指すこととなります。
⇒結果的に、医療費の節約につながります。 - 軽度な身体の不調を手当するためには、市販薬を使用したり、症状の改善が思わしくない場合には医療機関等を受診したり、適宜判断しましょう。
薬剤師によるセルフメディケーションのお手伝い
○セルフメディケーションは、自ら取り組むものですが、薬剤師はそのサポートをします
○頭が痛い、おなかが痛い、熱があるなどは日常によく起こる症状ですが、それらの症状のかげに重大な病気が潜んでいることもあります
○特に、突然生じた症状や今までに経験のない症状には注意が必要です
○市販薬を使用するか?それとも医療機関を受診すべきか?判断に迷うときには、薬剤師にご相談ください
○ご相談の際には、次の事項を薬剤師にお伝えくださいどのような症状が?
- どの程度の強さで?(ちょっと気になる、仕事に支障はない、仕事がするのが辛い)
- いつから?
- 突然なのか? 徐々になのか?
- その症状は時間の経過に伴って良くなってきた?ひどくなってきた?
- 主症状の他にも症状があるか? など
- 健康食品 との飲み合わせは?
○軽い症状の場合には、市販薬を使用して様子を見ましょう
《薬を上手に使う3つのポイント》
- 症状に合う薬を服用する→ 症状が1つなのか、または複数あるのか確認しましょう
- 生活に合う薬を選ぶ→ 例えば薬には眠くなる成分もあるので、車の運転、機械の操作をする場合には、服用できません!要注意です!
- 体質や服薬状況に応じた薬を選ぶ→ お薬手帳を活用して、ご自身の持病や服用中の薬をすべて記載し、理解しておきましょう
⇒以上のことを踏まえて、薬の添付文書に記載された作用や副作用、使用方法などをよく読んで、正しく使いましょう!
分からないことは、薬剤師にお尋ねください
○薬を購入するときのポイント
- 効能・効果…ご自身が必要としているものか
- 用法・用量…ご自身の生活環境などにあっているか
- 成分・分量…1回量は何錠(カプセル)なのか、以前に使用して副作用などの症状が起こった成分が入っていないかなどを確認
- パッケージの「注意」で「次の方は服用しない」に該当するかを確認 等
- その他、どのような副作用があるのか、ご自身が使用することは安全かどうか(持病、妊娠中、授乳中等)など
⇒市販薬を購入する際も『薬剤師』に相談しましょう
セルフメディケーション税制とは?
2017年1月から始まった制度。本人または生計を一にする家族がOTC医薬品を購入した際に、その年間の合計額が税込12,000円を超えた分(上限88,000円)について、翌年の確定申告を行うことで所得控除を受けることができる制度となる。
この制度を利用するには以下の条件を満たす必要がある。
- 所得税及び住民税を納めていること
- 現行の医療費控除を利用していないこと
- 特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診のいずれかを受けていること
※対象となるOTC医薬品
医療用医薬品で使われている薬効86成分が含まれているOTC医薬品であること。