「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」

厚生労働省は令和6年1月、健康日本 21(第三次)における身体活動・運動分野の取組の推進に資するよう、「健康づくりのための身体活動基準 2013」を改訂し、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」を策定した。

健康づくりにおける身体活動・運動の意義(抜粋)

「身体活動」とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴う全ての活動を指し、「運動」とは、身体活動のうち、スポーツやフィットネスなどの健康・体力の維持・増進を目的として、計画的・定期的に実施されるものを指す。身体活動・運動の量が多い者は、少ない者と比較して循環器病、2型糖尿病、がん、ロコモティブシンドローム、うつ病、認知症等の発症・罹患リスクが低いことが報告されている。

※WHOは全世界における死亡に対する危険因子として、高血圧、喫煙、高血糖に次いで、身体活動・運動の不足を第 4位に位置付けている。我が国では、身体活動・運動の不足は、喫煙、高血圧に次いで、非感染性疾患による死亡に対する3番目の危険因子であることが示唆されている。

推奨事項

  • 「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上行うことを推奨する」などの定量的な推奨事項だけでなく、「個人差等を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」といった定性的な推奨事項を含むものであるとともに、「基準」という表現が全ての国民が等しく取り組むべき事項であるという誤解を与える可能性等を考慮し、「身体活動基準」から「身体活動・運動ガイド」に名称を変更した。
  • 身体活動・運動に取り組むに当たっての全体の方向性として、「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」こととしている。
  • 運動の一部において筋力トレーニングを週2~3日取り入れることや、座位行動(座りっぱなし)の時間が長くなりすぎないように注意すること等を示した。
  • 高齢者について、身体活動基準2013では、強度を問わず10メッツ・時/週以上の身体活動を推奨していたが、本ガイドでは、3メッツ以上の身体活動を15メッツ・時/週以上(歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日40分以上)行うことに加え、多要素な運動を週3日以上取り入れること。

身体活動・運動の単位
身体活動の強さと量を表す単位として、身体活動の強さについては「メッツ」を用い、身体活動の量については「メッツ・時」を「エクササイズ」と呼ぶこととした。
「メッツ」(強さの単位)
 身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位で、座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。
「エクササイズ(Ex)」(=メッツ・時)(量の単位)
 身体活動の量を表す単位で、身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)をかけたものです。より強い身体活動ほど短い時間で1エクササイズとなります。
参考:(独)国立健康・栄養研究所 https://www.nibiohn.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf

出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/001204942.pdf

詳細は以下の資料をご確認ください。
健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(概要)
健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023
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