日本全国で自然災害による被害が続いている中、警視庁の公式Xで備蓄食糧品のおすすめとして「ラムネ」菓子が紹介されていました。
昔から駄菓子として馴染み深いラムネ菓子がおすすめされる理由3つを、防災備蓄品の観点から見てみましょう。
ブドウ糖の効果
ラムネ菓子の主な成分であるブドウ糖は、脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質で、人体にとっても重要な栄養素です。ブドウ糖は脂質よりも早く分解吸収されるため、素早くエネルギーを補給し血糖値を上げるのに適しています。
さらに、ラムネ菓子を製造販売している森永製菓の研究では、「ラムネを摂取することによって、ポジティブな気分で認知テストに取組み、一部の脳活動が活性化し、選択的注意*力が向上する」ということが発表されています。
*選択的注意:様々な刺激の中である特定の刺激に注意をむけること。必要な情報のみを選択し,それ以外の情報はノイズとして捨てること。
ラムネ菓子には主成分が砂糖のものもありますが、成分表にブドウ糖と書いてあるものがおすすめです。
ただし、ブドウ糖は血液中では血糖として存在しているため、多く摂りすぎたり血糖値の高い方が摂取すると、肥満の原因や生活習慣病にもなりかねないので、注意が必要です。
また、ブドウ糖のほかにも酸味料としてクエン酸が使用されています。クエン酸には疲労の原因となる乳酸を排出させる作用があり、疲労回復にぴったりな成分です。クエン酸は身体への悪影響が無く安全な成分なので、そういった点でも安心して摂取することができます。
手軽さ
成分の効果以外にも、他の備蓄食糧品に比べて手に入りやすく、軽量であることも防災という点では非常にメリットとなります。
コンビニやスーパーで手軽に購入することができるため、あえてブドウ糖のキャンディー等を探す手間がかかりません。さらに一般的な備蓄食糧品である缶詰やお米、レトルト食品より軽量なため、持ち歩きにも便利です。
備蓄用・防災リュック用・普段使いの鞄用など、それぞれに入れておくことで不測の災害に備えることができます。
賞味期限
ラムネの賞味期限は製造から約1年ほどのものが一般的で、備蓄するのにも十分な期間があります。
少し多めに用意して他の食糧品と共に「ローリングストック*」として備えておくのに向いていますし、手持ち鞄に常に入れておくのにも安心です。
*ローリングストック:普段の食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つための方法(農林水産省より)
まとめ
自然災害が多い日本において、防災意識を高め、いざという時のために日頃から備えていくことは非常に大切です。そして、「ラムネ」菓子は手軽で効果も期待でき、誰もができる準備なりますのでで、積極的に取り入れてみるのはいかがでしょうか。