2022年初夏に心筋炎で亡くなった患者について、茨城県衛生研究所と国立感染症研究所における検査の結果、オズウイルス(Oz virus)による心筋炎と診断されたことが報告された。オズウイルスのヒト感染例における発症例、死亡例は初めての報告となる。
オズウイルスは、オルソミクソウイルス科トゴトウイルス属に属するウイルスで、2018年に国内のマダニから初めて分離・同定された。これまでヒトを刺咬するマダニで検出されており、感染マダニの刺咬により感染する可能性が考えられるが、感染経路について現時点で確立された知見は得られていない。
マダニの多くは、春から秋にかけて活動が活発になることから、関連団体等へダニ媒介感染症の予防対策について、周知・啓発を依頼した。