国立社会保障・人口問題研究所は4月12日に、「日本の世帯数の将来推計(全国推計)-令和 6(2024)年推計-」をとりまとめ、公表しました。
この推計は5年ごとに実施しており、世帯の家族類型別(「単独」「夫婦のみ」「夫婦と子」「ひとり親と子」「その他」の5類型)にみた将来の世帯数を求めることを目的としています。
今回は令和2年(2020)年の国勢調査を基に、2020~50年の30年間について将来推計を行いました。
【推計結果のポイント】(抜粋)
- 世帯総数は 2030 年をピークに減少、2050 年の平均世帯人員は 1.92 人に
- 世帯総数は 2020 年の 5,570 万世帯から増加し、2030 年の 5,773 万世帯でピークを迎える。その後は減少に転じ、2050 年には 2020 年より 310 万世帯少ない 5,261 万世帯となる。
- 平均世帯人員は、「世帯の単独化」が一層進むことにより、2020 年の 2.21 人から減少を続け、2033 年に初めて2人を割り込んで 1.99 人に、2050 年には 1.92 人となる。
- 2050 年には単独世帯が 44.3%、2,330 万世帯に
- 「単独」世帯の割合は 2020 年の 38.0%から 2050 年には 44.3%へと 6.3 ポイント上昇、「ひとり親と子」は 9.0%→9.2%とわずかに上昇する。一方、「夫婦と子」は 25.2%→21.5%と 3.7ポイント低下する。
- 65 歳以上の高齢世帯数のピークは 2045 年、75 歳以上の世帯はいったん減少した後再度増加する
- 世帯主が 65 歳以上の世帯は、2020 年の 2,097 万世帯から 2045 年の 2,431 万世帯をピークに、2050 年には現在より 307 万世帯多い 2,404 万世帯になる。
- 2050 年の男性高齢単独世帯の 6 割は未婚、近親者のいない高齢単独世帯が急増
- 2020~50 年の間に 65 歳以上男性の独居率は 16.4%→26.1%、女性は 23.6%→29.3%となり、特に男性の単独世帯化が大きく進む。
- 2020~50 年の間に、高齢単独世帯に占める未婚者の割合は、男性 33.7%→59.7%、女性は 11.9%→30.2%となり、近親者のいない高齢単独世帯が急増する。