「OTC医薬品」とは?(第2回)

OTC医薬品の「分類」が薬自体の安全性によるものだということを前回お話しましたが、今回はその「種類」についてです。

スイッチOTCとは

医療用として使われている中で、一定以上の使用実績で安全性と効果がある候補の中から、厚労省での専門家の審議によって認められた成分について、医療用と同じ規格、用量で使用するOTCに転用(スイッチ)されたものをいいます。OTCにスイッチされたものは「要指導医薬品」として扱われ、その薬を使う本人から直接、薬剤師が聴き取りをした上で購入が可能となるものです。

これとは別に先日、ダイレクトOTCとして内臓脂肪を減らす薬が発売されました。

ダイレクトOTCと

国内では医療用として使われた事がないものの、海外で既に医療用やOTC医薬品として使われている医薬品成分について、厚労省での専門家の審議によって日本国内で直接OTC医薬品として販売しても問題ないと認められたものを、「要指導医薬品」として購入できるようにしたものです。

これらはその他のOTC医薬品や医療用医薬品とともに副作用などの問題がないか、すべての医療機関・薬局等で業務上医薬品等を取り扱う専門家によるモニターを通じて継続的に安全性の確認が続けられています。

OTC医薬品の購入の際には飲み合わせの問題もあるので、関係ないと思っても、既往歴や使っている薬についても伝えることが皆さん自身の身を守ることになります。

もしもOTC医薬品服用後に、副作用かな?と思う症状があった時には、お金もかかりませんから薬局・薬剤師に相談してみましょう。

筆者

菅野敦之

明治薬科大学 教授・薬剤師 

薬学教育研究センター 臨床薬学部門/地域医療学

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